2019.04.08
ハゲ丸に合コンで起きた悲劇~後編~
どうも。ハゲメンライターのハゲ丸です。
本記事は前回の記事の続きになります。まだ前回の記事を見ていない方は先にそちらをご覧ください。
前回記事:ハゲ丸に合コンで起きた悲劇~前編~
この記事の目次
ミキちゃんへの猛プッシュ
合コンは成功といっても良かったと思います。
その日以降、合コンで気になったミキちゃんと付き合うべく、私の全力プッシュの日々がはじまりました。
毎日ラインをしてデートに誘うタイミングを伺います。やっぱり最初のデートは軽くランチとかがいいのか?
女心がマジでわかりません。誰か正解を教えて下さい。
意を決して、震える指で送信ボタンを押しました。
そんな私の心配をよそに、すぐに「いいですよー!行きましょ行きましょ!」みたいな返事が返ってきて、とにかく反応がめちゃくちゃいいんですよ。カワイイのに全く嫌味がない。
しかも、フサフサイケメンならまだしも私のような非モテ童貞ハゲが相手ですよ。天使かよ。
ちょっと疑心暗鬼になりつつも、この時はデートの約束を取り付けたことに舞い上がっていました。
ミキちゃんの様子がおかしい
初デート当日、約束の場所で待ち合わせてお店へと向かいました。この日のために、ありとあらゆるシチュエーションを想定してきたので準備は万端。
男の視線がミキちゃんに集中しているのを感じます。私みたいな非モテ童貞ハゲには不釣り合いなほどの美人。そんな2人が並んで歩いている。下心を悟られない様にジェントルに振る舞わなければ…。
店に入ってからも、私に興味があるのか笑顔で色々と質問してきます。
ミキちゃん:「ハゲ丸君って趣味とかあるの?」
ミキちゃん:「休みの日は何してるの?」
たわいもない浅い会話が繰り広げられていきます。
ただ、核心には迫ってきません。私は「なんでデートOKしてくれたのか」とか、「付き合うチャンスあるのか」という事を聞きたいのですが…。
私がツッコんだことを聞こうとしても、スッとかわされる感じ。2人の間には見えない透明の壁があるかのようで、ミキちゃんの本音がなかなか見えてきません。
このあたりからちょっとした違和感を感じ始めました。
すると、しばらくしてミキちゃんからこんな質問が。
ミキちゃん:「ハゲ丸君、金持ち父さん貧乏父さんって本知ってる?」
ミキちゃん:「その本の中にね、人間って4種類に分かれるって書いてあるのね。E・S・B・Iの4つなんだけど。知りたくない?今度すごい人に会わせてあげるからセミナーにおいでよ。」
ちなみに、E=従業員・S=自営業者・B=ビジネスオーナー・I=投資家のことらしいです。
その発言を聞いた瞬間、ピンときました。
いや、ネットワークビジネスの勧誘やんけ!
ネットワークビジネスとは
知らない人のために説明しておくと、ネットワークビジネスとは別名「MLM」や「マルチ商法」ともいい、主に口コミで商品を買った購入者を販売員として勧誘し、販売員になるとさらに別の人を販売員として勧誘していくビジネスモデルで、ピラミッドのような構造になっています。
一般的にピラミッドの上にいる人は儲かりますが、下層にいる人は搾取されて全く稼げません。最悪、借金でクビが回らなくなることも。
なるほど、そういう事か。
きっと、ミキちゃんは合コンでニコニコと話を聞いている時も、ラインで盛り上がっている時も、2人でおいしいご飯を食べている時も、私のことがお金に見えていたのでしょう。
いや、ネットワークビジネス自体を全否定するつもりはないんです。合法ですしね。
成果を出さなければ稼げない実力主義の世界で、友人をなくしながら、きっとミキちゃんも涙ぐましい努力をしてきたはずです。
しかし、私の求めているものとは全く違うんです。私はミキちゃんと付き合いたいんです!
力なくお茶を濁した返事をして以降の会話は、もうほとんど覚えていません。
一気にテンションが下がり、早々と解散して帰宅し、それからミキちゃんと連絡をとることはなくなりました。
合コンは戦場である
正直ショックでしばらく仕事も手につきませんでした。彼氏候補にならずにフラれるならまだしも、金ヅルと思われていたとは…。
ていうか、よくよく考えると私みたいな非モテ童貞ハゲに、いきなりあんな美人が絡んでくるなんておかしいと思ったわ!w
最初の段階で見抜けなかった私の完全なる実力不足です。
ただ、ひとつミキちゃんに文句をいうなら、ネットワークビジネスはいいけど勧誘の仕方がどうなの?ということです。
美人であることを利用して、付き合えるかもとその気にさせておいて、フタを開けてみたら言いにくい本音を隠していたわけです。
それなら、最初から「ネットワークビジネスの勧誘です。お金稼ぎに興味ないですか?」といってアプローチしてくれた方がこちらが傷つかずに済みます。
まぁ、もう過ぎたことなのでどうでもいいのですが。
今回の経験で学んだことは、合コンは「戦場」だなという事です。
合コンに来るだれもが、なにかしらの欲望をもって参加しているじゃないですか。
・私のようにガチで彼女を探したい人
・ミキちゃんのようにビジネス用途で合コンを利用している人
・ただただ楽しく飲めればいい人
・ワンナイトラブをもくろむドスケベな人
などなど。
そしてその場にいる全員が、自分の欲望を達成するべく2~3時間という短い合コンの時間で、もっとも自分の得になるように立ち振る舞います。
スタンドプレーでガツガツ口説く人もいれば、全体を見まわして気が利くアピールをする人、盛り上げ役で面白さを売っていく人、幹事として裏方に回って男女から感謝を集める人もいます。
自分の目的を達成するにはどんな戦略でいくのか。そして相手が求めているのは何なのか。この2点を意識して次こそリベンジしたいと思っています。