2019.06.29
毛根抄←物語①
プロローグ
僕は、いつものようにハゲメンのブログやtwitterを読んでいた。
すると気になる投稿があった。
おはげー!☀️https://t.co/r2VsnU1ZsL
なぜこの曲を僕が全力で歌ったか?
それは…
髪の毛を失った男の気持ちを
代弁してくれている曲だからです!なので、後半気持ちが入りすぎものまねが疎かになってます笑
ハゲの気持ち…みんなに届け🤲#ハゲの気持ち #僕らの音楽 #岸崎はげよし pic.twitter.com/p0GlS5rUu9
— きっしー@ハゲに幸あれ (@hagemen_kissy) May 11, 2019
このtwitterに載せられた、一件なんでもないような動画。しかし、彼の想いが詰まった投稿文を見て、僕は動画を見てみた。
この動画を見た瞬間、ある感情が湧いてきた。
なんだろう…
曲のせい?ハゲてるから?哀愁が漂ってきた。
否!あの映画を思い出したからだ。
きっしーさんverのMVもどこかそれを彷彿とさせるシーンがあり、後日twitterで聞くと、意識したシーンもあるとか。
そんな時頭の中にイナズマが走った。
今回のブログはイレギュラーかもしれない。だけど、少し違った角度から、今回はブログを書いていく。
ありがとうきっしーさん。貴方と出会ってなかったら、貴方の動画を見てなかったら、この物語は始まらなかった。
① 観光地でコロコロを持ち歩く
毛 :「ねぇ。風速5メートルなんだって」
頭皮 :「は?」
毛 :「自転車を盛りこぎしてる時の、風の強さ」
頭皮 :「お前そう言う役に立たない情報知ってるよな」
毛 :「ねぇ。その風で貴方の髪の毛が抜け落ちたらどうする?」
踏切を渡る彼女。僕は質問された答えを、見つけ出すのに必死で、彼女を追いかけるのが少し遅れた。
頭皮 :「おい!ちょ!まてよ!」
毛 :「ねぇ。頭皮くん…また来年もフサフサでいれると良いね」
そう言った瞬間、電車が僕らの前を通り過ぎた。それは彼女の言った、風速5メートルをはるかに超える風速だった。
何故だろう。僕の髪の毛が少し抜け落ちたような気がした…
② 観光地でコロコロをしてる
前略、頭皮君へ。
お久しぶりですね。
東京での生活はどうですか?
東京は暑いですか?
栃木はまだ寒いです。
ちょっと堅いかな?笑
私の事覚えてるかな?
あのねこの前YouTube見てたらね、偶然にも頭皮君が写ってるの見たの。
ハゲメンになったんだね!
私びっくりしちゃった。
しかも自分のチャンネルも開設して、頭皮君もYouTuberだね!
スゴイね(╹◡╹)
頭皮君も少しずつ変わっていくんだね。
応援してるよ♫
③ 観光地でコロコロするメンタル
彼女から久しぶりのラインが届いた。
それも1文につき、1メッセージ。
だから彼女から14通のラインがきた。
僕らが最後に会ったのは、あの踏切での出来事以来だから、半年ぐらい会っていない。
僕は、夢を追いかけ東京へ引越し、彼女は実家へ帰った。
ほんの少しすれ違いが起きたけど、いつでも連絡ができるこの時代に、僕らはこの半年間会いもせず、連絡もせず、お互いの時間を過ごしていた。
忙しかったのだろう。
だけど長文ではなく、14通のメッセージを送りつけてくる辺り面倒くさい奴だな。そう感じてしまい、久しぶりのラインで嬉しいはずなのに、手が止まってしまっている…
なんて返そうか…面倒くさいな…
④ コロコロに抜け毛は付いてた?
毛君からのラインの返事は、私がラインしてから3日後にきた。
久しぶりだね!
覚えてるよ!
急にどうした?笑
それだけだった。私の内容フサフサのラインに対して、彼の内容は、YouTubeの事も触れず、毛のないスカスカなものだった。
それでも返信が来た事が嬉しかった。
久々の連絡に、きっと彼は戸惑っていたかもしれない。ほんの少しすれ違いが起きたけど、またこうして繋がっていられる。
なんだか私は嬉しくなった。
いきなりラインゴメンね😭 なんか久しぶりに連絡したくなった❤️
⑤ コロコロにはゴミだけだった
会話が続かないのは、俺のコミュ障だけが原因かなと思う時もあるが、この場合もう返事はしなくて良いだろう。
こう言う時、ラインは楽だなと感じる。
半年前、彼女に冷たい態度を取りつつも、どこか気になる存在ではあった。小学生が好きな子に、照れ臭さから、ちょっかいをワザとかけてしまう。あの感じににている。
しかし今は違う。
東京と言う街が、俺をこうさせたのか。
2人の距離感が、俺をこうさせたのか。
何のために使ってきたか分からない❤️マークの、理由を考えるのも面倒だ。
一層の事ブロックしてまえば良いのに…
東京に染まった俺の心がそう言っていた。
さて、動画でも撮るか!
⑥ コロコロ持ち歩いてる人
動画で見る彼は、輝いていた。
好きな事で生きていく。
まさにそんな生き方をしているかのようだった。
彼を応援したい。
彼は確かに存在している。こうして目の前のパソコンには、彼が映っているのだから。
だけど、あれ以来彼からのラインは来なかった。
送る相手は決まっているのはずなのに、送り先の画面を見つめて溜息ばかり付く癖がついたのは、いつからだろう…
⑦ 見かけたらそれはハゲメン
❤️マークの意味さえ気にならなくなったある日、彼女からラインが来た。
⑧ 気軽に声かけてね
今度久々に会わない?
⑨ もしかして…ハゲメンの
突然のラインに驚き、僕は少し驚いた。
そういやぁ、返事返してなかったな…
YouTubeを始めて数ヶ月。
動画投稿、ブログ投稿だけの生活になっていた俺に、何か抜けていたものが、芽生えてきた。
⑩ きっしーさんですよね?
会おう!
単調なメッセージではあったが、フサフサの内容のあるラインに、私は嬉しくなった。
毛根抄 -完-