2021.05.24
ストレスでハゲるメカニズムがついに明らかになった件
どうも。ハゲメンライターのハゲ丸です。
ですが、実はなぜストレスでハゲるのかという理由についてはこれまで明らかになっていませんでした。どうやらストレスは髪の毛に悪いっぽいんだけど、現代の科学技術をもってしてもそのメカニズムについてはよくわかっていなかったのです。
これには大きな理由がひとつあって、医療や科学の研究って基本的に人命に関わるものであったり、大きく人類の進歩に役立つものが優先されるんですよね。
なので、ハゲの研究にはなかなか予算や人員が回ってこないわけです。別にハゲても命になんら問題はないですからね。
そうして後回しにされてきたハゲ研究なんですが、近ごろストレスとハゲの関係について明らかにした画期的な論文がついに発表されたので、今回はそれを紹介していこうと思います。
ストレスとハゲの関係を決定づけた論文
その論文が以下になります。
Corticosterone inhibits GAS6 to govern hair follicle stem-cell quiescence | Nature
なので、日本語に翻訳して要約してる記事を参考に研究の内容について説明すると、
この研究は、アメリカのハーバード大学を中心に行われました。論文の著者のひとりであるハーバード大学のYa-Chieh Hsuさんは、
「この研究ではストレスが実際に幹細胞の活性化を遅らせ、毛包幹細胞が組織を再生する頻度を根本的に変えることを発見しました」と語っています。
この論文は科学誌・Natureに掲載され、マウスの毛の成長を一時停止させる主要なストレスホルモンと、ストレス信号の伝達に関与する細胞の種類や分子の解明に成功したことが明らかになりました。
これらの発見が人間生物学においても同じように働くと実証されれば、慢性的なストレスと脱毛の関係を解き明かすことにつながることになります。
医療の研究はまずマウス実験から始まるので、このまま順調に研究が進めば人間での実験も近いうちにされるのではないでしょうか。
マウス実験はどんなことをやったかというと、以下の通りです。
哺乳類の毛を産生する毛包には、成長期と休止期を繰り返す幹細胞が存在します。Hsu氏らは、この毛包の働きをマウスを使ったストレス実験で調査。すると、ストレスを与えるとマウスの毛包の幹細胞は休止期間が長くなり、毛の成長が制限されることが明らかになりました
さらに、副腎皮質ホルモンのひとつであるコルチコステロンが、毛の成長を制御するストレスホルモンとして機能していることを特定しています。マウスに余分なコルチコステロンを摂取させると、マウスを入れているケージの傾きやライトの点滅といった比較的無害なものにまでストレスを感じるようになり、毛の発育が止まったとのことです。
ストレスホルモンの発生源を外科的に取り除くと、マウスの毛包は再び毛を産生するようになりました。また、通常は年をとると毛包幹細胞の成長期は短くなっていくものですが、ストレスホルモンの発生源を外科的に取り除いた場合、幹細胞は休息期間なく毛を成長させたそうです。
要はストレスホルモンの「コルチコステロン」という物質が髪の毛の成長をジャマしていたわけですね。
ただし、これらの調査はすべてマウスに対して行われたものであるため、人体でも同様に機能するかどうかはまだわかりません。
哺乳類の毛髪の生物学的機構は非常に似ていますが、どうやらマウスとヒトのヘアサイクルの仕組みにはいくつかの違いもあるそうなのです。
人間はコルチゾールと呼ばれる独自のストレスホルモンを有していることがその一つです。このストレスホルモンがマウスのコルチコステロンと同じように反応するか否かは、今後のさらなる研究が必要とのことです。
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